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第6部「変態ヤロウ」

6部 変態野郎





2005年 2月 29日 火曜日

デパート屋上  00時02分   柳瀬
「・・・・ったく、調子乗んなょな・・・・くそ、血ぃ付いたし・・・」
C組の柳瀬がグデ-っと座っている。
回りには、C組の三橋とD組の磯野とA組の七井、3人の死体があった。
3体共、舌を切られていた。そこら中血だらけだった。
「・・・・ふぅーーー・・・・行くかな・・・・」
柳瀬は立ち上がり、3人のバッグの中身を自分のバッグに移し、立ち上がる。
柳瀬は歩いて階段への扉のドアノブに手をかける。
『ガチャ』
扉を開けた瞬間だった。
「・・・・!!」
柳瀬の前に人陰が現われた。


夜は更ける・・・・・


本部・放送室  06時00分   立花
「・・・ぅし、もう時間ですね・・・」
立花はマイクのスイッチを入れ、口を近付ける。
『・・・・んんッ!・・・あーあー・・・・OKです。』
立花の声は島中に設置されているスピーカーを通して、生徒達の耳に入る。
『29日の朝6時です、時間の感覚を失ってしまった人達も思い出してください。
えぇ~・・・。残り3日、44人です。・・・ちなみに鍵はまだ最初にもらった人が持っています。・・・これから3日間、みなさん頑張ってください。』

林  06時20分   矢麻樹・中島・金斗
「・・・よぉーーい・・・・・・」
D組の中島が、手を下に向けて言う。
「・・・・」
B組の金斗と矢麻樹がクラウチングポーズをしている。
「・・・ドンッ!!」
中島が手を上に振り上げると同時に2人が走り出す。
『シャッシャッシャッシャッ!!!!』
2人の足音が短く鳴る。
「・・・エィッ!」
60m程走った所で2人は止まる。
「・・・わ・・・私の・・・勝ちぃ♪」
息を切らせ、金斗が矢麻樹を見て言う。
「・・・ちぇ~・・・勝てなかったぁ・・・でもギリギリだもんね」
「うん、ギリギリだ・・・危なかったw」
中島が走って2人のとこへ近付く。
「やっぱ朝は運動しなくちゃね・・・」
「・・・ね。・・・さて、今日はどうする?」
「とりあえず・・・女子探そう。優伽死んじゃったけど・・・」
「しょうがないょ・・・それ以外はできるだけ死なせない様にする!!」
「だね。」
「じゃあ・・・今日はあそこの煙出てるとこ行こう」
金斗が工場を指差した。
「OK!じゃあ荷物持ってすぐ出発だ」
「だね。」
3人は荷物を取り、歩き出した。
「・・・・・はぁ・・・はぁはぁ・・・はぁ・・・・」
背後から何者かがついて来てるとは知らずに。
「・・・ふへへ・・・ヤッてやる・・ヤッてやるょ・・・中島・・・・!」
そいつは舌なめずりをして笑った。

道路  06時51分   深童・宮上
「・・・ハハッ、それ違うから」
A組の宮上と深童が歩きながら談笑している。
「でもそこはファーストが悪ぃ・・・・ん?」
「・・・何?」
「あそこ、人がいる。」
「あ、マジだ・・」
林からA組の佐川がゆっくり歩いて出て来た。
「おぉ、佐川」
「・・・!!・・・・あ、あぁ。深童と宮上か・・・」
「・・・おまぇ・・・顔とか服・・・どうしたの?」
宮上が指を差す。
確かに佐川の顔と服にはかなりの量の血が付いていた。
「ぇ・・・これは・・その・・・」
「・・・・!」
深童は何かに気付き林に向かって走る。
「ぅわっ!」
深童は思わず口を抑えた。
「な、なんだよ・・・これ・・・」
深童の目の前に現われたのは、女3人らしき死体だった。
顔は、誰かわからない程に切り刻まれていた。
そして、その中の一人の服は脱がされ、淫らな格好になっている
・・・・恐らく、中島・矢麻樹・金斗の3人だろぅ。
「・・・佐川・・・お前か・・・・」
「なんて事してん・・・・」
2人が佐川の方を見ると、佐川は腰に付いていた日本刀を抜いていた。
「知られちゃったら・・・・仕方ないな、君等も中島をヤればいい・・・へへっ」
「・・・っ!この・・・変態ヤロォ!!テメェ死ねよっ!」

佐川は走った、まず宮上の方へと向かった。
「うるさいぞぉー!!」
佐川は宮上に向かって日本刀を振るう。
『ゴッ!』
鈍い音がする。
宮上はとっさにバッグからヘルメットを取り出し、盾にした。
しかし佐川は怯まず、すぐに刀を引き、横に振った。
『シュッ』
刀は宮上の右手を掠めた。
宮上の中指が斬り落ちる。
「んぐぅっ!」
すると佐川はバックステップで5m程の間隔を取る。
「なんだ・・・まず武器持ってねぇのかょ・・・つまんねぇ」
「ふふ・・・持ってるぜ・・・・」
深童はバッグの中に手を入れる。
「見て驚くなょ・・・・・ガムテープだぞっ!!」
「・・・・?」
「・・・・?」
「・・・・た、戦えねぇ・・じゃん・・・」
宮上が苦しそうに言う。
「・・・・うん、ゴメン。ふざけた」
「・・・お前等は今俺がここで殺す!!」
佐川は刀を振り上げ、走って来た。
「ヤベェッ!!」
2人は逃げようとした、その時だった。
【ドンッッッ!!!!】
「!?」
林の中を銃声が響いた。
・・・そして、その銃弾は佐川の顔を貫いた。
そして死体はゆっくり倒れる
「・・・・だ、誰だ?」
焦りながら、深童が言った。
「・・・・お、お前は!!」





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